目指す「D3」のゲートは、スタジアムをほとんど半周したところにあった。入口で、チケットのバーコードを機械に通 すがうまくいかず、もたもたしていると、後ろに並んでいた青年が代わりにチケットを機械に通 してくれた。旅行中、何度言ったか数え切れない「フィーレンダンク!」の言葉を返して、客席へ。暗い通 路を駆け上がると、目の前がぱあっと開いた。この瞬間がいつも一番好きだ。まだ誰もいないピッチの中央に、巨大なチャンピオンズリーグフラッグが鎮座して、主役の登場を待ち構えていた。 |
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初めて訪れるバイアレナ。だがお馴染みのBAYERやBay Arenaロゴは白い布ですっぽり隠されているので、「遂にバイアレナに来た!」という感覚はあまりない。それでも赤くペイントされた座席が、ここがレヴァークーゼンのホームであることをはっきりと主張している。とりわけ、ウルトラスが陣取るCブロック一体は、一足先に紅葉が訪れたように、赤一色に染まっていた。赤一色といっても、ゲーフラごとに微妙に赤の濃度が違うため、それがいっそう「紅葉っぽく」見えた。 |
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