ドラマの予感と、復活の狼煙
並外れて心臓が強いバラックは、舞台が大きければ大きいほど輝く。「もうダメか」と思われた今季、復活のきっかけをつかんだのはチャンピオンズリーグだった。
グループリーグでチェルシーと同組になったとき、ほとんどのファンは運命めいたものを感じたのではないか。昨年5月まで所属していた前クラブとの対戦。なにやら、ドラマが起こる予感がする。
グループリーグ第一戦は、そのチェルシーとの対戦だった。チェルシーを知り尽くしているバラックはスタメンで起用される。その期待に応え、格上の強豪相手に「さすが」というところを見せつけた。後半、バラックが交代でベンチに下がった直後に点を入れられたことも、彼の株を上げた要因だった。
第二戦のゲンク戦では、1対0とリードした後半に出場。アディショナルタイムに鮮烈なボレーシュートでゴールを決め、「バラック復活」の狼煙を上げた。
そして迎える第三戦。ブンデスリーガではなかなか波に乗れないレヴァークーゼンだが、バラック個人は上り調子だ。チャンピオンズリーグには並々ならぬ
意欲を燃やす彼のこと、きっといいプレーを見せてくれるはず。そんな期待を胸に10月18日、関空を飛び立ちドイツに向かった。
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